これまで何度か物事を覚えやすくするための"ラベル"の使用について紹介させていただきましたが、そもそも人が物事を記憶するメカニズムはどのようになっているのでしょうか?
記憶に関する学説や研究はいくつかあると思いますが、それらから抜粋して自分が理解しやすいようにまとめたものをご紹介させていただきます。
記憶には大きく以下の3つのステージがあるようです。
感覚記憶
保持期間:視覚では1秒間弱、聴覚では約4秒間保持
保持容量:無限
保持期間の延長方法:なし
忘却条件:時間の経過・短期記憶への転送時(短期記憶の容量が小さいため)
短期記憶への転送方法:注意(意識)すること
短期記憶
保持期間:約20秒間
保持容量:7±2チャンク(チャンク=情報のかたまり)
保持期間の延長方法:何度も反復を行う(維持リハーサル)
忘却条件:時間の経過
長期記憶への転送方法:情報に対するイメージの構成や意味的処理によって、既有知識と関連付けながら何度も反復して想起する(精緻化リハーサル)
長期記憶
保持期間:忘却しない限り永久
保持容量:無限
保持期間の延長方法:-
忘却条件:他の記憶との干渉
上記の定義に基づけば、インストラクターは参加者の長期記憶に保持してもらうためのサポートをする必要があり、ラベルの使用は、そのための手段の一つであると考えています。
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